祝 弓術部全国大会優勝す
七月の二十三日、九段靖國神社隣の日本武道館で、全国中学校武道練成大会（弓道の部）が行われた。
我が慶應義塾中等部弓術部の女子らは、都大会を制し全国大会へすすみ、見事勝ち抜いた。
また、日本においての一位は世界においての一位だと、関係者は語る。
そこで、当日競技に参加した４人（出場３人補佐１人）にインタビューした。
「私は優勝チームの補佐をしていました。控えに入っているとき、選手の緊張が伝わってきて、私まで緊張しました。昨日まで調子のよかった三人でしたが、弓は日々変化する物なので安心は出来ず祈るような気持ちで射場を観ていると、私の心配をよそに三人とも安定した中（あた）りが出ました。緊張の中で優勝を手にした三人を尊敬し、来年は私もあの中に入れるように日々練習に励みたいです」
（二年・玉木 君）
「当日は九州勢が強いとのうわさから、私は逆に肩の力が抜けて「予選突破できれば」と思い、予選では予想以上の的中を出すことができ、決勝も調子よく引けました。落ち（三人めの射手）が中（あて）た時にはうれしくて周りに何度も確認したのを覚えています。」
（三年・生駒 君）
「私はこの日のため林間学校中も毎日ゴム弓の練習を続けていました。古賀さんの最後の射（い）と集中力には感動を覚えました。
決勝戦で自分の成績は下がりましが、これは最後の大会や自分自身にとって大きなステップになったと思います。」
（二年・馬越 君）
「予選時、ほかの二人が四射四中、三中と中（あた）ったのに対し、私は二中で決勝開始まで非常に落ち込んでいました。そんな時、ある人が言ってくれた言葉を思い出しました。『本番の調子は諦める。その状態での自分の能力を最大限まで引き出す。』すべてこのお陰でした」
（三年・古賀 君）
「当日は九州をはじめとする、文字通り全国から強豪が集まりました。そんな中、七月中僅かに二、三回の練習で臨んだ、我々慶応義塾中等部女子は順調に予選をトップで通過、決勝も落ち着いて引くことが出来ました。特に、今年定年を迎えられる高柳先生（弓術部部長）ご指導のもと、去年の雪辱を晴らせたことはとてもうれしかったし、改めてお礼を言いたいです」
（弓道部員）
とのことでした。
インタビュー当日は、優勝した部員諸君が中等部長に招かれ、試合の報告をしていた。
優勝カップ２つと、優勝旗を我が校に持ってこられたのは非常に名誉なことだと思う。
