慶應義塾の目的
「気品の泉源」 「知徳の模範」
慶應義塾は単に一所の学塾として自ら甘んずるを得ず。其目的は我日本国中に於ける気品の泉源、知徳の模範たらんことを期し、之を実際にしては居家、処世、立国の本旨を明にして、之を口に言ふのみにあらず、躬行実践以て全社会の先導者たらんことを欲するものなり。
福澤諭吉
創立者福澤諭吉の慶應義塾に込めた思い、教育こそが社会変革の根幹であるとの確信はこの一文に込められている。人々の意識や習慣を変え、さらにはそれをもとに社会を改善する力が学問にあると考え、それをまず自らが「先導者」として実践し、多くの卒業生が彼に続いた。近現代の日本の歴史の重大な場面に、慶應義塾の卒業生の姿があったことは偶然ではない。
とりわけ福澤諭吉が教育の成果として強調したのが「気品」。これは外見や言葉遣いのことではなく、自然とにじみ出る人格の高潔さ、人間の大きさのこと。その中には、社会が直面する困難な課題を進んで発見し、その解決に率先してコミットしていく精神も含まれる。「躬行実践」とは、口先だけでなく、自ら実際に行うことを意味する。そういった精神と行動力を持った人を「先導者」と呼んで育てようとしたのである。
中等部の基本理念
「自立した個人を育む、自由な教育」
自ら考え 自ら判断し 自ら行動して
その結果に責任を持てる
自立した個人を育む
中等部の3つの柱