慶應義塾中等部 器楽部 公式HP

弦楽器


ヴァイオリン
 ヴァイオリンは、オーケストラの中で最も人数が多く中心になるパートです。オーケストラでは1st
と2nd に分かれて演奏します。楽器は16世紀に発明されたとも言われ、その優雅な音色は多く
の人々に受け入れられました。楽器の形もその当時からほとんど変わっていないとされています。
楽器は軽く、木箱に弦を張っただけの非常に単純な構造で、その弦を馬の尾の毛を張った弓で擦
って音を出す楽器です。しかし、そこから紡ぎだされる音は非常に美しく、人間の声にも近いとさ
れ、人間の耳に最もなじみやすく長時間聴いていても飽きないと言われています。音域も4オクター
ブ以上あり、強弱も自由自在、ビブラートからピッチカートまで何でもできる非常に優秀な楽器で
す。オーケストラではメロディを担当することが多く、最も中心的な役割を担います。また、1st ヴァ
イオリン最前列右側の奏者はコンサートマスターと呼ばれ、オーケストラのまとめ役をします。器楽
部には現在、3年生15名・2年生12名・1年生6名の計33名のヴァイオリンパートがいます。


〜パートから一言〜






ヴィオラ
 ヴィオラは、オーケストラの中で中間部分の内声部を受け持ちます。楽器はヴァイオリンとほぼ同じ構造をしていますが、低い音を出すために全体が大きくなっていて、特に厚みが増しています。大きさは、楽器によって違いはありますが、ヴァイオリンよりも5pほど大きくなっています。現在の楽器をヴィオラと呼ぶようになったのは18世紀ごろと言われ、独奏楽器としてよりもアンサンブル楽器として使われることの方が多いようです。音域はヴァイオリンより5度低く、楽譜はアルト記号という珍しい音部記号で表記されます。ヴァイオリンとは対照的に柔らかく温かい音色がヴィオラの一番の魅力です。音量は豊かで、オーケストラでは全体の土台としての低音楽器の役割と、メロディを歌う役割と両方を兼ねています。器楽部には現在、3年生7名・2年生4名・1年生4名の計15名のヴィオラパートがいます。

〜パートから一言〜



 



チェロ
   チェロは、オーケストラの中で低音部分を担当するパートです。楽器は、ヴァイオリンやヴィオラとほ
ぼ同じ構造をしていますが、より低い音を出すために全体がかなり大きくなっており、厚みも大きく増し
ています。弦も基本構造は同じものの太く丈夫に作られており、それに伴って、弓もヴァイオリンなどよ
りも太いが長さは逆に短くなっています。チェロはその大きさと重さゆえ、持ち上げて演奏することは
困難なため、エンドピンという支柱を床に立て足で挟んで演奏します。チェロはクラシック音楽におい
て独奏楽器としてもアンサンブル楽器としてもとても重要な楽器であり、オーケストラでもメロディから伴
奏まで幅広く役割をこなします。音域はヴィオラより1オクターヴ低く、その音域は人間の声に最も近い
楽器と言われています。その音色は、豊かな響きのある低音から心地よい高音まで、人の心を癒して
くれる音色です。器楽部には現在、3年生5名・2年生2名・1年生2名の計9名のチェロパートがいま
す。


〜パートから一言〜






コントラバス
 コントラバスは、オーケストラの中で最低音部を担当します。チェロがヴァイオリンを大型化したヴァイオリン属の楽器であるのとは違い、コントラバスはヴィオラ・ダ・ガンバの最低音域楽器であるヴィオローネという楽器がその祖先になります。オーケストラ以外でも、ジャズやカントリー・フォークなど様々なシーンで使用される欠かすことのできない存在の楽器です。弓は2種類あり、ヴァイオリンなどと同じようなフレンチ式と、手のひらを上に向けて持つジャーマン式とがあります。コントラバスは楽譜に書かれている音よりも1オクターヴ低い音が出ます。弦長が長いため、余韻が長くハーモニクスもとても豊かです。そのため、ピッチカートや長い持続音では豊かで充実した響きが得られ、合奏全体が包み込まれるような素晴らしい効果が上がります。器楽部には現在、3年生2名・2年生2名・1年生2名の計6名のコントラバスパートがいます。

〜パートから一言〜
 コントラバスパートは、現在男子1人、女子5人の合計6人で活動しています。全員兼部をしているので、兼部も大歓迎です。5人全員がそろって練習できる日は少ないですが、とても楽しくやっています。また、みんな初心者から始めているので、コントラバスを弾いたことのない人の入部も大歓迎です。3年間入部していれば、みんなで音楽を演奏することの楽しさが分かると思います。