慶應義塾中等部 器楽部 公式HP

木管楽器


フルート
 フルートは、木管楽器の中で最も高い音を出すことができる楽器です。現在使用され
ているフルートは19世紀にドイツ人フルート製作者ベームによって大幅に改良されたも
のです。その昔は木で作られていましたが、現在は金や銀・プラチナなどの金属で作ら
れることが増えています。管楽器の中で唯一の横笛で、指の動かし方が比較的簡単な
ことから、管楽器の中で最も運動性が高いと言われ、かなり早いパッセージを演奏する
ことも可能です。音色は、非常にきらびやかで高く、美しいので人間の耳に入りやすいと
言われています。また、その音が鳥の鳴き声を想起させることから、鳥の模倣として用
いられることも多いようです。フルート奏者はさらに高い音を出すピッコロという楽器も担
当します。器楽部には現在、3年生1名・2年生2名・1年生1名の計4名のフルート

パートがいます。

〜パートから一言〜






オーボエ
 オーボエは、木管楽器の中で主に主旋律を担当します。リードと呼ばれる発音体を楽器の先端にある細い穴に取り付け、そこから息を吹き込み振動させ音を出します。リードは2枚のケーンという葦でできており、そのことからダブルリードと呼ばれます。吹くために必要な息が非常に少なくて済み、長いメロディを一息で吹くことも可能です。音色は非常に甘美で、物悲しく牧歌的でもあり、その音を生かしてオーケストラの中では美しいソロが目白押しです。また、オーケストラのチューニングの際、基準音のA(ラ)の音を出すのもオーボエの役目です。音域は2オクターヴ程でそれほど広くありません。オーボエ奏者は、オーボエより少し低い音を出すコールアングレという楽器も担当します。この楽器も出てくる時には必ずソロがあります。器楽部には現在、3年生2名・2年生2名・1年生1名の計5名のオーボエパートがいます。

〜パートから一言〜






クラリネット
 クラリネットは、木管楽器の中で主に中音域を担当します。18世紀末のモーツァルトの
時代ごろから普及し始めた、比較的新しい楽器です。オーボエとは違い、1枚のリードをマ
ウスピースに取り付けて音を出す、シングルリードの楽器です。管体に空いた穴をほぼ直
接指でふさいで演奏します。クラリネットは、運指の違いによってフランス式とドイツ式の2
種類の楽器があり、世界的にみるとフランス式が80%を占めています。クラリネットはそ
の表現力の豊かさや約4オクターヴという非常に広い音域を生かして、オーケストラだけに
留まらず、吹奏楽やジャズなど様々な分野で活躍しています。音色は、全体的に暖かく、
柔らかいのが特長ですが、深々とした低音やキンキンした高音を出すこともできます。クラ
リネット奏者は1オクターヴ低い音が出るバスクラリネットという楽器も担当します。器楽部
には現在、3年生1名・2年生1名・1年生2名の計4名のクラリネットパートがいます。


〜パートから一言〜






ファゴット
 ファゴットは、木管楽器の中で低音域を担当します。ファゴットとは元々、薪の束という意味があり、楽器の形状がそのように見えることからその名がついたと言われています。現在の楽器は19世紀後半にドイツの楽器メーカーである、ヘッケル社が完成させたヘッケル式と呼ばれるものです。オーボエと同じダブルリードの楽器で、オーケストラでは欠かさずに用いられる楽器です。楽器は非常に独特な形でひときわ目立つ存在です。管の長さは全長で約260pもあり、組み立てた楽器の高さもおよそ140pあります。管が長いので演奏時には首からストラップをかけて楽器を斜めに構えて演奏します。音色は、多少詰まったような感じがし、どこかおどけたような雰囲気を持っています。オーケストラの中ではメロディも伴奏もこなします。器楽部には現在、3年生1名・2年生1名・1年生2名の計4名のファゴットパートがいます。

〜パートから一言〜